結論:各原料の重量は、バッチの重量 × コンセントレートの割合(オードパルファムなら18%)× その原料の部数 ÷ 部数の合計 で求められます。Vanillin 10% のように希釈で書かれた行は、溶液を量ります。そのうちバニリンは10分の1だけです。無料の香水処方計算ツールなら、入力したどんな処方でもこの計算をすべて行えます。
処方が示すのは比率であって、量ではありません。「Hedione 20、Iso E Super 15、Ambroxan 3」は、10グラム作っても10キロ作っても同じ香水です。何かをはかりに乗せる前に、その比率を重量に変換する必要があります。そしてそれは見た目ほど単純ではありません。理由は3つあります。処方によって基準が違うこと、希釈で書かれた行があること、そして完成した香水の大部分はアルコールであることです。
部数、千分率、パーセント
ほとんどの処方は100あたりの部数で書かれているので、数字はそのままコンセントレートに占めるパーセントとして読めます。プロの処方シートの多くは1,000あたりの部数を使います。こうすると微量原料も整数で書けます。0.2%ではなく、千分の2部と書けるのです。趣味の処方では、滴数や、合計が特に意味のない数になる任意の単位がよく使われます。
合計で割りさえすれば、どれも問題ありません。ある原料がコンセントレートに占める割合は、常にその部数を全部数の合計で割った値です。合計が847になる処方でも構いません。847で割ればよいのです。
| 書き方 | 合計 | Hedione の割合 |
|---|---|---|
| Hedione 20(100あたり) | 100 | 20% |
| Hedione 200(1,000あたり) | 1,000 | 20% |
| Hedione 12(滴) | 60 | 20% |
比率からグラムへ
まず2つの数字を決めます。どれだけの量の香水を作りたいか、そしてどれくらいの強さにしたいかです。強さとは賦香率、つまり完成した香水のうちアルコールではなくコンセントレートが占める割合のことです。
| 種類 | 賦香率 | 50 g中のコンセントレート |
|---|---|---|
| オーデコロン | 2〜5% | 1〜2.5 g |
| オードトワレ | 5〜15% | 2.5〜7.5 g |
| オードパルファム | 15〜20% | 7.5〜10 g |
| エクストレ・ド・パルファム | 20〜30% | 10〜15 g |
あとは原料ごとに1行の計算をするだけです。グラム数 = バッチの重量 × 賦香率 × 部数 ÷ 部数の合計。18%のオードパルファムを50 g作るなら、コンセントレートは9 gで、100あたり20部の原料は1.8 gになります。アルコールは残りの分、つまり41 gです。
バッチの計算手順
部数を合計する
処方のすべての行を、希釈された行も書かれたとおりの数字で足し合わせます。その合計が、各行を割る数になります。
バッチの重量と賦香率を決める
体積ではなく重量で量ります。ボトルのサイズで考えるなら、オードパルファム50 mlの重さは約41.6 gです。アルコールは水より軽く、コンセントレートはアルコールより少し重いからです。
コンセントレートの量を求める
バッチの重量に賦香率を掛けます。41.6 gの18%は、コンセントレート7.49 gです。
各原料の量を求める
コンセントレートに、その原料の割合を掛けます。100部中25部の行なら1.87 gです。
最も小さい重量を確認する
0.01 g単位のはかりが信頼できるのは、およそ0.02 gからです。それより少ないものは希釈が必要です。これについては次のセクションで説明します。
アルコールは最後に加える
バッチの重量からコンセントレートと水(加える場合)を引いた量です。コンセントレートは、アルコールを加える前に単独で数日間熟成させてください。
希釈:「Vanillin 10%」の意味
強力な原料は、通常アルコール、DPG、TEC で10%または1%に希釈した溶液として保管します。処方に「Vanillin 10%、25部」と書かれていれば、その25部は溶液の量です。溶液を25部量れば、その中にバニリンが2.5部含まれています。一緒に入ってくる溶剤の分は、処方ですでに考慮されています。
よくある間違いは、もう一度割ってしまうことです。「Galaxolide 50%、40部」と読み、手元に50%の Galaxolide があるのに、純品の量を合わせようとして重量を倍にすると、処方が意図した倍の Galaxolide が入ってしまいます。
| 希釈 | 10 gの作り方 | 量れる最小の純品量 |
|---|---|---|
| 原液 | — | 0.02 g |
| 10% | 原料1 g + 溶剤9 g | 0.002 g |
| 1% | 10%溶液1 g + 溶剤9 g | 0.0002 g |
| 0.1% | 1%溶液1 g + 溶剤9 g | 0.00002 g |
処方では原液で記載されている原料を10%で持っている場合は、その溶液を10倍の量だけ量り、増えた溶剤の分をアルコールから差し引きます。香りは変わりません。変わるのは、溶剤がどこから来るかだけです。
ミリリットルとグラム
原料ごとに密度が違うため、処方は重量で書かれます。体積が問題になるのは、ボトルを満たしたいときだけです。役に立つ数字をまとめます。
- 調香用アルコール:1 mlあたり約0.81 g。
- 香料コンセントレート:1 mlあたり約0.95 g(処方によって異なります)。
- 18%のオードパルファム:1 mlあたり約0.83 g。つまり30 mlは約25 gです。
広く出回っている一律0.87 g/mlという値を使うと、オードパルファムのボトルが約5%あふれます。滴数はさらに不正確です。アルコール1滴と粘度の高いレジン1滴では、2倍もの差が出ることがあります。
処方を拡大・縮小する
すべてが比率なので、拡大縮小は1回の掛け算で済みます。バッチの重量を倍にすれば、すべての原料が倍になります。縮小するときには2つの問題が起こります。微量原料がはかりで読める量を下回ること、そしてバッチが小さいほど1回の計量誤差が全体に占める割合が大きくなることです。微量の行が多い処方なら、コンセントレート30 gが妥当な最小量です。
計算ツールは0.02 gを下回るすべての行に印をつけるので、始める前にどの原料を希釈すべきかがわかります。
よくある質問
香水の処方をグラムに換算するには?
バッチの重量に賦香率を掛け、それに各原料の部数を部数の合計で割った値を掛けます。18%のオードパルファムを50 g作る場合、100あたり10部の原料は0.9 gです。
香料オイルのパーセントはどう計算しますか?
コンセントレートの重量をバッチ全体の重量で割り、100を掛けます。50 g中にコンセントレートが9 gなら18%です。
処方のパーセントには希釈が含まれていますか?
正しく書かれた処方なら、含まれています。「Vanillin 10%、25部」は10%溶液を25部という意味です。希釈率でもう一度割らないでください。
アルコールはどれくらい加えますか?
バッチの重量からコンセントレートと水(加える場合)を引いた量です。18%のオードパルファム50 gなら41 g、水を5%加えるならアルコール38.5 gと水2.5 gです。
グラムの代わりに滴数を使ってもいいですか?
ムエットで最初に大まかな試作をするなら、構いません。再現したいものには使えません。1滴の大きさは、原料の粘度、スポイト、持つ角度によって変わるからです。
計算なしで済ませる
無料の香水処方計算ツールは、部数で書かれたどんな処方でも受け付け、希釈を処理し、正しい密度でミリリットルをグラムに換算し、何を量ればよいかを教えてくれます。最初の処方が欲しいなら、このサイトの無料の香水処方とアコードにはすべての配合量が載っています。実際に量った量は印刷用の処方シートに書き留めておきましょう。
